堕天使の涙

宝塚雪組のトップスター、朝海ひかるさんはダンスが上手いらしい。
娘役トップの舞風りらさんもダンスが上手いらしい。
でも前回見た雪組公演は「ベルサイユのばら」で、ダンスシーンらしい所はあんまりなく、おふたりの魅力がいまいちわかりませんでした。そしたらおふたりとも「ベルサイユのばら」が終わった後、退団発表をなさりまして……「これは絶対次の公演を見ておかなければ」と心に誓ったのでした。

で、今日見てきました。「堕天使の涙」と「タランテラ」です。
この公演はダンスシーン満載!おふたりともとってもとってもかっこよくてステキでした。
回転するときとか「くるっくるっ」て回って、本当に背中に羽根があるみたい。

この間見た湖月わたるさんのダンスは力わざといいますか、「力で勝負!」という感じで男らしかったのですが、朝海ひかるさんは指先までうっとりするほどきれいで繊細なダンスでした。

「堕天使の涙」の内容ですが、堕天使ルシファーが人間界におりてきて人間のイヤなところを見て「ほーらやっぱり人間なんてイヤな生き物だ」って思ってると、とてもとても不幸なんだけどとてもとても心のきれいな娘が現れて……というような、先はなんとなく読めちゃうお話。
でも、先が読めちゃうし、セリフですら「次は絶対こういうに違いない!」とわかってしまうのに、泣いてしまいました……(^_^; 
おきまりのパターンというか、そういうのに案外弱いんですね私。

特にとてもとても不幸な娘が「私は全てを受け入れる」なんて言ったときはポロポロ泣いてしまいました。こんなにこんなに不幸なのにちゃんと全てを受け入れるんだね、偉いねえ……と。

けっこう周りの人も激しく泣いていたので恥ずかしくなくてよかったです。みんなハンカチがかかせない状況でした。(あ、でも一緒に行ったお友達は平静で見てましたけど)

ショーの「タランテラ」の方は次から次から展開する場面になかなかついていけず、気が付いたら「あれ?終わり?」と言う感じでした。内容が盛りだくさんすぎちゃって息継ぎするヒマがなかったかなあ。

今年はこれで宝塚観劇は最後です。思えば1月10日、「宝塚見に行きませんか?」と編集者さんに誘われて花組公演を見に行ったのが最初でした。
2階の一番後ろから2番目の席で舞台の上に立ってる人は小さくて全然誰が誰だかわからなかったのですが、春野寿美礼さんの歌に感動してしまって(それこそ、うるうるの瞳になってしまいました)すぐに友の会に入って、CSのスカイステージに入って、兵庫の宝塚まで泊まりがけで観劇に行って……ついに寿美礼さんのファンクラブにも入ってしまいました。
この1年の間に宙組、星組、雪組と3回「サヨナラ公演」がありました。せっかく「誰がどこの組のトップさん」ということを覚えたのにすぐにサヨナラで寂しかったのでサヨナラ公演は全部行きました。

こうして振り返るとほぼ毎月、宝塚観劇してるようです。ある意味幸せなことですね。

ツレは「人生のうちで一度くらいそういう時期があってもいいんじゃないか」と言ってくれています。本当に良いツレアイに恵まれているなあって思います。
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