まだ本気出してないだけ

ツレが「すごいおもしろい本を見つけた」と言って貸してくれたのが青野春秋さんの「俺はまだ本気出してないだけ」でした。
主人公の大黒シズオ42歳(高校生の娘あり)が漫画家デビューを目指すお話です。

大黒さんは漫画雑誌に投稿してやっと担当がついてデビュー目指していたのに、その担当編集者さんが会社を辞めちゃったところで3巻が終わりました。
で、4巻が出たのでさっそく買って読みました。
4巻では新しい担当さんがついて、がんばったりあきらめたりの連続でまだデビューできず…次の5巻で終わりなのだそうです。

漫画家デビューすることがゴール…になるのかな?
それともデビューできないで終わるのかな?
5巻が楽しみです。

私の経験上、漫画家デビューはゴールではありませんでした。
漫画家デビューしてる人なんてたーーくさんいるのです。
デビューしたってすぐに売れる訳じゃないし、続かなくて辞めて行く人がほとんどです。

じゃあ本が売れればゴールなのか?
それも違いました。
本が売れたってその後が続かなければやっぱり消えて行きます。

「欲を持つと自分を苦しめる」と私が尊敬してる小池龍之介さんは言ってるのですが、作家という仕事に関しては「欲を持たないと続けられない」気がします。
結局は自分を苦しめる欲とどうやって気楽につきあっていくかが作家のテーマなのかなあ。
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