夫婦の踏み絵

先日、久しぶりに「ツレうつ」の取材を受けました。
インタビューの中でツレが「自分がうつ病になってなかったら、貂々さんとはうまくいってなかったかも知れない」と言いました。私も「そうかもなあ」って思いました。

ツレがうつ病になっていなかったらふたりとも今のように性格を変えられず、お互いのことも理解しようとしてなかったと思うんです。たぶん子供にもめぐまれなかったと思います。

私は永遠に「マイナス思考クイーン」のままで仕事はうまくいかず、絶えずグチをこぼし続け、「自分の人生がうまくいかないのは○○が悪いからだ」となんでも他人のせいにしてごまかしていたと思います。

そしてツレはそんな私に「後ろ向きな性格だから先に進めないのがわからないの?自分で自分のことダメにしてるんじゃない」「グチばっかり言ってるヤツの気が知れない。よっぽどヒマなんだね」などといちいちムカつくセリフを私に言い続けていたと思います。

ツレは「自分は強い人間」
私は「自分は弱い人間」
と決めつけて生きてきました。

でも、ツレのうつ病がきっかけで「そうじゃない自分」に出会えたわけです。
そういう風に自分の新しい面があることに気がつけたので、今は相手を思いやる気持ちが出来ました。だからものすごくケンカも減りました。

夫婦でどちらかが病気になるのは「踏み絵」になってるのかも知れません。

最近、お友達から「育児も夫婦の踏み絵」だと教えてもらいました。
そうですねえ、確かに育児に関わりだしてから「ケンカが減ったはずの夫婦」がケンカばかりする羽目になりました。
育児という踏み絵をどう乗り越えていくかが今後の私たちの課題なのかも。
取材 | - | -