物を捨てるということ

「物を捨てるという事」についてメールをくださった方へ。

私が骨董市に通うようになって10年くらいたちます。
10年間集めた私の宝物は他人が見たら「ゴミ」同然の物だと思います…。
でも、他の人から見たらゴミでも私は自分の好きな物に囲まれて生きる事は楽しいし、心の支えにもなってます。

最近うちもあなたのおうちと同じように引っ越しの話が出るようになりました。
だけどやっぱり私の持ち物が多すぎてどう考えても今より広い所に引っ越さなければ物がおさまらない…という状況です。
現実的にそういうことは現状では不可能なので、私の物はある程度捨てなくちゃいけなくなりました。

ということで、自分の持ち物に優先順位をつけて「絶対ダメ」と「ダメ」のふたつに分けて「ダメ」な方だけ捨てると心に決めました。
決めましたが…まだ引っ越しは半年先なのでなかなか準備は進みません。

「物を捨てる」って…難しいですよねえ…。

せっかく私とご縁があって私の元に来た物たち…。
でも、「ご縁」ていうのは全ての物と永く続くわけではないのです。
自分の持ち物の中にも「ご縁の薄い」物があるはずです。
手放さなければならない物に関しては「ご縁が薄かったんだ」と思えば…思い切りもつくんじゃないかなあ。

あと、骨董の世界では「今自分はこの物の管理者に選ばれてるだけだ」…という考え方があります。
骨董品は何百年もいろんな人の手によって生き続けます。
たくさんの管理者が丁寧にかわいがってくれたから物は生き続けることが出来る。
だから今私の手元にある物たちは「私の物」ではなく、私はたまたまその時代の「管理者」になっているということです。

今自分が「絶対ダメ」に選んだ物もいつかは誰かの手に渡るのだと思います。

捨てる事に対して「イヤだなあ」と感じるときは「誰か別の人にかわいがってもらう」手段もあると思います。
いずれにしても、自分で納得することは大事です。本人が納得しないとたぶん物の方も処分されることに納得できないと思います。
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